アトピー性皮膚炎を治すために、アトピー性皮膚炎の症状・原因・治療について詳しく解説しています。
どうぞご参考にしてください。
1.アトピー性皮膚炎とは?
2.アトピー性皮膚炎の症状
3.アトピー性皮膚炎の原因
4.アトピー性皮膚炎と肝臓の関係
5.アトピー性皮膚炎の治療
6.薬に頼らずアトピー性皮膚炎を治すために
【アトピー性皮膚炎とは】
アトピーとは「原因不明」と言う意味です。
アトピー性皮膚炎は、乳幼児期に発症することが多いです。
成長するにつれて、症状が治まることが多いとされています。
しかし、成人しても治らない場合や、一度治ってから再発する場合も見受けられます。
現在では、20歳以下の約10%がアトピー性皮膚炎であると報告されています。
【アトピー性皮膚炎の症状】
アトピー性皮膚炎の主な症状は、かゆみのある湿疹です。
この湿疹は、赤みがある湿疹(紅斑)や、ブツブツと盛り上がりのある湿疹(丘疹)、ジュクジュクとした水分を含んだ湿疹などが見られます。アトピー性皮膚炎の症状は、その痒みから、掻きむしってしまうことで炎症を強めてしまいます。そして、アトピー性皮膚炎の症状が強くなると、さらなる痒みを招くという悪循環に陥りやすいことも特徴です。さらに、掻きむしることで、かさぶたや(痂皮)皮膚の浅い部分がただれてしまうこと(びらん)皮膚が硬くゴワゴワした状態になること(苔癬化)もあります。
また、皮膚が乾燥した状態や、白いフケのようなものが落ちる(鱗屑)といった症状も伴います。
アトピー性皮膚炎の症状による湿疹は、その出現する位置にも特徴があります。多少の個人差はありますが、主に顔や耳、首周り、脇の下、肘の内側、太ももの付け根、膝の裏側といった場所に湿疹が見られることが多いです。アトピー性皮膚炎の症状でお悩みの方は、皮膚のバリア機能の低下や、掻きむしることによる引っかき傷により、皮膚の感染症にかかるリスクも高くなります。
その他、アトピー性皮膚炎の症状には、顔の激しい痒みにより、顔を叩いたりこすったりすることで、眼の病気を合併することもあるので注意が必要です。
【アトピー性皮膚炎の原因】
アトピー性皮膚炎の原因については、遺伝による体質的なもの、環境によるもの双方が関係していると考えられています。
遺伝による影響として、アトピー素因とドライスキンというものがあります。アトピー素因とは、アトピー性皮膚炎や、アレルギー性鼻炎・結膜炎、気管支喘息といったアレルギー性の病気を、ご本人やご家族が持っている場合を言います。加えて、アレルギーと関連する免疫物質(IgE抗体)を作りやすい体質である場合のことを言います。アトピー素因があるからといって、必ずしもアトピー性皮膚炎になるというわけではありません。ただ、アレルギーを起こしやすい体質ということになります。また、アトピー性皮膚炎の原因として、元々皮膚が乾燥しやすい体質であるドライスキンもアトピー性皮膚炎の発症、悪化の原因となります。環境的な原因には、まずアレルギー的因子である食物や、ダニの影響が挙げられます。一般に、3歳以降になると食物による影響は少なくなります。ダニや、花粉による影響が大きくなるとされています。その他、アトピー性皮膚炎の原因としては、繰り返し掻くような刺激、汗や乾燥、ストレスなども、アトピー性皮膚炎の発病や、症状悪化に関係しています。
【アトピー性皮膚炎と肝臓の関係】
アトピー性皮膚炎は、免疫機能の過剰反応により炎症やかゆみが発生します。
アトピー性皮膚炎の方を治療させていただくと、肝臓や小腸の状態が良くない方が多く見られます。肝臓は、免疫機能と関係の深いタンパク質の合成を行っている場所です。タンパク質は抗体などの原料となります。また、皮膚や粘膜の状態とも関係の深い所です。沈黙の臓器と言われる肝臓ですが、ストレス・疲れ・頑張り過ぎなどにより機能は低下します。検査結果などで数値の異常が現れていなくとも、肝臓の機能が低下しますと皮膚のバリア機能が弱くなります。肝臓機能の低下の結果、アトピー性皮膚炎の症状が強くなる可能性があります。また肝臓機能の不調は、間接的に免疫機能の異常と関係があると考えます。このため、肝臓機能を正常に戻す事は、治療には重要となります。小腸も同様に免疫機能に関係します。アトピー性皮膚炎の方を診察させていただくと、肝臓と同じように小腸に不調がみられます。お腹の血流が弱く、冷えている方が多いです。また、便秘がちな方が多いのも特徴です。このため、肝臓・腸の状態は、改善すべきポイントとなります。
【薬に頼らずアトピー性皮膚炎を治すために】
アトピー性皮膚炎の治療が長くなると、薬の効果が慢性化して、効きにくくなる場合があります。
このため、アトピー性皮膚炎の薬の量が増えていきます。アトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド剤が多く使われます。ステロイド剤は、皮膚の炎症を抑える効果が非常に優れています。このため、アトピー性皮膚炎の治療では、即効性があるので、お困りの方には、助けとなります。しかしながら、長い期間使用していますと、量が増え、重大な副作用の心配が出てきます。これは、本来ご自身の身体からでる副腎室ホルモンが、出にくくなるからです。ステロイド剤の副作用としては、毛が伸びて濃くなる皮膚の萎縮、稀に皮膚萎縮線条顔が腫れたようになる(ムーンフェイス)色素脱失皮膚が萎縮して薄くなる、緑内障、免疫力の低下・・・など様々な副作用があります。アトピー性皮膚炎の薬に頼らず、副作用なく、あなたご自身の力で治すことが大切です。アトピー性皮膚炎を薬を使わずに治すためには、以下の事が重要になります。当院では、薬を使うことなく、アトピー性皮膚炎の鍼灸治療を行っています。
鍼灸治療のポイントは以下のとおりです。
かゆみを抑える!
アトピー性皮膚炎には、でやすい場所があります。例えば、まぶた、くちびるの端、耳たぶの付け根、手首、肘、膝などの関節周辺などです。もしアトピー性皮膚炎が全身性の病気であるならば、なぜこれらのでやすい場所があるのでしょうか?これらの部分は、曲がりやすく、傷つきやすい場所なのです。例えば、ビニールのパイプを折り曲げるとき、曲がる部分に割れ目が入ってきます。これと同じです。アトピー性皮膚炎が出やすい場所は、傷つきやすく、血流が悪くなりやすい部分なのです。このため、アトピー性皮膚炎が発生しやすくなります。アトピー性皮膚炎のかゆみの出やすい部分の血流を改善する事が、重要です。この点は、とても見逃されている点です。もし、お読みのあなたが、アトピー性皮膚炎でお困りのようでしたら、ご自身の身体を一度確認してみてください。
免疫力を調整する!
肝臓や小腸など免疫をつかさどる内臓機能の調整を行う事により、免疫機能の正常化を行います。
アトピー性皮膚炎でお困りの方の多くは、精神的ストレス、疲れ、頑張り過ぎなどにより免疫機能が過剰反応している場合が多いです。アトピー性皮膚炎を治すためには、敏感になっているあなたの免疫機能のバランスを取り戻してあげる事が重要になります。体質改善・生活習慣改善!アトピー性皮膚炎を良くするためには、体質改善・根本治療が大きな問題となります。体質改善を行うことにより、根本を治すことがアトピー性皮膚炎には重要です。体質改善には、少し時間も必要な場合もあります。ゆっくり確実に、アトピー性皮膚炎のでない体質、アレルギー症状のでない体質に改善していくことが大切です。
また、生活習慣はとても大切です。食事・睡眠・運動・休養などです。どうしても、ストレスや疲れにより、生活習慣が乱れます。その結果、アトピー性皮膚炎の症状が強くなります。目指すのは、その場限りの対処療法ではなく、一生症状のでない身体に作り替える事なのです。あせる気持ちは良くわかりますが、根本的な治療を目指してください。当院に来られて、良くなった方もそのような方ばかりです。