夏の食べ物は苦味が重要!
こんにちは。
院長の高尾です。
今日は、夏の食べ物についてお話します。
夏は外が陽気になっているので、栄養としてのカロリーは余り取らなくてよいのです。
夏バテを防ぐ意味で肉などを食べますが、これを東洋医学的にみると、陽の季節に陽のものを取ると熱を作り過ぎて体がだるくなります。
そのため、余った熱を外へ出そうとして心が働き、汗をかくようになります。
それは心が酷使されるようになります。
また、暑い時には水や冷たいものを多く取りますが、そうすると局部的に弛緩(しかん)する所ができてしまいます。
そこで、暑い夏には苦味のあるものを取るのが大事になります。
沖縄ではウコンやニガ瓜等の苦いものを取っていますが、心を養い、夏バテを防ぐことにつながっています。
このように夏の料理には、苦味が重要になってきます。
苦味は水を放出させることなく、収縮運動をするだけの作用ですので、取り過ぎるということがあまりありません。
苦味には害がないことを知っておけばよいと思います。
「苦味は五味を征(せい)する」と言われていますが、例えばどんなに口が甘ったるいとか、後口(あとくち)が悪くても、苦味のものを少し取るとすぐに治ります。このように、苦味は人間にとって必要なもので、味付けとしてはありませんが自然界にあるものです。
昔から「良薬は口に苦し」と言われているように、胃の悪い人はセンブリやゲンノショウコウなどを飲みます。
これは陰性のものを食べておかしくなった胃を、陽性の苦味で治していることになります。
また妊娠の「つわり」は、吐き気があって中々ものを食べられませんが、苦味のものを食べさせるとかなり好転してきます。
こういうことも知っていればよいと思います。