灰汁(あく)は悪者?
灰汁(あく)というのは非常に悪いように考えられていますが、人間の体にとって重要な役割をしているのです。
灰汁は取り過ぎると「アク日悪」といわれるように悪い作用をおよぼす反面、取り方によっては「毒転じて薬になる」と言われています。
特に春先の食べ物には灰汁が多く、排毒作用が強いと言われています。
筍・ゼンマイ・ワラビなど春の珍味と言われるものには赤紫色の斑点がありますね。これは、灰汁があるという信号なのです。
灰汁を取り過ぎると体が陰性になり、冷え性になります。
しかし、灰汁を上手に取れば健康に非常に良い効果をもたらすのです。
灰汁の効果とよい摂り方
そもそも、灰汁とはどういったものなのでしょう?
灰汁は陰性の作用(専門的な言い方をすると、極陰性といいます)を持っています。
陰性のものには外へ排除したり、ゆるめる作用があるので、筋肉や内臓の緊張をゆるめてくれます。
あまりゆるめすぎると、熱を作ることができなくなり身体を冷やしてしまうので、適度な量を取ることが必要です。
灰汁の害を防ぎながら取るには、高熱で処理すると効果的です。
よく水につけて灰汁抜きをしますがこれは、人間にとってプラスになる灰汁まで取ってしまうことがあります。
高熱で処理すると陰性を陽性に変えることができます。
また苦味のあるものと一緒に調理したり、一年以上味噌漬けにすると薬にもなり効果的です。
アトピーなどの原因を取り除くためにも灰汁が必要になってきます。
現代っ子にアトピーを持つ子が多くなっているのは、灰汁のある山菜類をあまり食べないことが原因のひとつとして考えられるからです。
春にはおいしく、そして灰汁のある食べ物がたくさんあります。
みなさんも灰汁を上手に摂取して、健康に役立ててくださいね。