腸内細菌を増やそう
人の腸のなかには、約500種類、100兆個もの腸内細菌がいるといわれています。
乳酸菌やビフィズス菌はよく知られていますね。
これらは善玉菌といって、消化吸収をサポートしたり、免疫力を高めるなど、
腸内環境をよくしてくれる文字通り善い細菌です。
一方、腸には大腸菌やウエルシェ菌などに代表される悪玉菌もあります。
悪玉菌は毒素などの有害物質を生み出し、腸内を腐敗させ、体の抵抗力を弱め便秘や下痢の原因にもなります。
そして腸内にもっとも多いのが日和見菌です。
これも文字通り、日和見している菌で、食べるものや体調によって善玉にも悪玉にもなります。
いわば優柔不断などっちつかずの菌です。
腸内環境をよくするには、もちろん、善玉菌の割合を増やすことですよね。
つまり、日和見菌たちを、いかに善玉菌にしていくかということが大切なのです。
実際、私が日々、体の不調を訴える女性に向き合っている中で感じることがあります。
ほとんどの女性の腸内環境がよくないということです。
腸内環境が悪いからといって、必ずしも自覚症状があるわけではありません。
便秘や下痢の症状がないからといって、毎日便通があるからといって、腸の状態がいいとは限らないのです。
たとえば、腸内環境が悪い場合の症状として、『おなかが張りやすい』ということがあります。
でも、特に女性の場合、無意識におなかが張りにくい食事を選んでいるために、
腸内環境のよしあしが分かりにくいケースもあります。
腸内環境が悪い人は、たんぱく質を食べるとお腹が張りやすく、ガスがでやすい傾向があります。
ですから、腸のよくない人は肉や魚などのたんぱく質を避ける傾向があります。
食べると胃もたれするからです。これが症状を分かりにくくしています。
腸の状態をチェックするには、食生活を振り返ることがいちばんわかりやすい方法です。
このような人がどんな食事をしているかというと、たんぱく質を避けて、パンなどの糖質中心の食事をしています。
朝はパンだけ、果物だけ、スムージーだけ、ひどいと朝食抜きの人もいます。
朝食にソーセージやベーコンをよく食べる人やコンビニ食を多用する人も、腸の状態はよくないでしょう。
また甘いものがやめられないのも特徴です。
食べやすいものだけ、好きなものだけ食べている人はそれだけで黄色信号です。
食生活を振り返り、腸内環境を整えましょう。