こんにちは。院長の高尾です。
今日は、食品添加物と上手に付き合うために、
いま私たちができること、するべきことを挙げていきましょう。
①「裏」の表示をよく見て買う
スーパーなどで食品を買うとき、どれほどの人が「裏」の表示を見ているでしょうか。
値段と外見、それにせいぜい賞味期限を見るぐらいで、簡単にかごに放り込んではいないでしょうか。
とにかくひっくり返してみてください。
なるべく、台所にないカタカナがぞろぞろ書いてあるようなものは避けましょう。
「台所にないもの=食品添加物」
たとえば、野菜の水煮パック。
原材料表示のところに野菜の名前だけしか書いてないものもあれば、
「漂白剤」「PH調整剤」「酸化防止剤」といった添加物を使っているものもあります。
「裏」を見て買うのと見ないで買うのとでは大違いです。
「裏」の表示を見比べて、できるだけ「台所にないもの」が少ないほうを選ぶ。
こうすれば添加物ひとつひとつの毒性の知識などなくても、おのずと安全性の高い食品を選ぶことができるのです。
②加工度の低いものを選ぶ
食品を購入するときには、なるべく「加工度」の低いものを選ぶことも大切です。
たとえば、ご飯。
まったく加工されていない状態が「生米」。
加工度が最も高いのが、スーパー、コンビニで売られている「冷凍ピラフ」や「おにぎり」だとします。
お米を買ってきて、自宅の炊飯器で炊けば添加物はゼロです。
これが、冷凍ピラフやおにぎりに加工されると、
「調味料(アミノ酸等)」や「グリシン」などの添加物が入り込んできてしまうのです。
でも時間がなくて、自分で炊いていられないというときもあるでしょう。
そんなときでも、冷凍ピラフやおにぎりに安直に頼るのではなく、パック入りのご飯にするとか、そういう工夫をしてほしいのです。
「加工度の高いものは絶対に使うな」ということではありません。
ただ、あまり頻繁に使うのはおすすめできません。
普段はなるべく手づくりを心がけ、どうしてもというときだけ使うというようにしてはどうでしょうか。
手間をとるか、添加物をとるか。
それを心に留めておいてほしいのです。
③「知って」食べる
自分の食べるもの、あるいは家族に食べさせるものに、
どんな添加物が入っているかを、「知って」食べてることが大切です。
たとえば、今日はどうしても忙しくて、レトルトの麻婆豆腐の素を使って料理をし、
出来合いのポテトサラダを付け合わせにしてしまったとします。
表示を見れば、それだけで何種類かの添加物をとってしまうことがわかります。
その事実をきちんと「知る」だけでも、全然違うのです。
何を食べたかを「知る」ことによって、「反省」の気持ちが生まれるはずです。
次は「手作りのものを食べさせよう」という気持ちになるのではないでしょうか。
加工食品に一切頼らず、すべてを手づくりするのはたしかに困難でしょう。
ですが、「すべてを手作りなんて無理」と言わず、1週間というスパンで考えてほしいと思うのです。
そのためにも、まずは自分が何を食べているのかを、「知って」食べてほしいのです。
④安いものだけに飛びつかない
買い物をするときに値段だけを見て、安いもの、特売のものだけを買っていませんか?
ほかの食品と比べて値段の安いもの、便利だなと思うものには、必ず理由があります。
そしてその答えは、繰り返しになりますが「裏」にちやんと書いてあります。
昨日まで398円だったソーセージを298円で売りたいと言われば、
利益は変わらず、298円のものをつくるそれがプロの仕事です。
要は材料の質を落とし、その分添加物を駆使して、「それなりのもの」をつくり上げるのです。
いまは水ブームで、スーパではさまざまなミネラルウォーターが売られています。
海洋深層水、活性水素水、還元水、イオン交換水、電気分解水・・・。
普通の消費者には、あまりに複雑でどれを選べばいいのかわからないほどです。
しかし、注意していただきたいのは、スーパーで売られている安い『それなりの水」は、
たんに水道水を機械で浄化し、ミネラルを強引に加えただけのもの誓いうことです。
「どうして、2リットル100円の水から、1000円以上する水まであるのだろう」
そんな「素朴な疑問」を持ってほしいのです。
「安いものには理由がある」それだけはくれぐれも肝に銘じておいてください。
⑤「素朴な疑問」を持つこと
繰り返しになりますが、まずは「素朴な疑問」を持つことが、添加物と付き合う、加工食品を選ぶ、最初の第一歩になります。
「なぜこの明太子は、こんなにきれいな色をしているのだろう?」
「なぜコーヒーフレッシュは、安いお店でも使い放題なのだろう?」
「みりん風調味料の『風』って何だろう?純米みりんとどう違うのだろう?」
農薬の問題だって、それは同じことです。
スーパーで売られている3本入りが1袋100円のにんじん。
「どうして自然に育った野菜が均一にそろっているのだろう?」
大きさも形も色も3本そろって、重さもほとんど同じそんな「ロウ見本」のようなにんじんをつくるには、
やはり多くの農薬と化学肥料が「裏側」で使われているのです。
いずれにせよ、「素朴な疑問」を持つことが最初の第1歩です。
そしてそんな「素朴な疑問」を持ったら、
加工食品の場合は、ぜひひつくり返して「裏」のラベルを見てください。
その答えはおのずと出るはずです。
最後に、いま台所にある食材は、本当に全部必要でしょうか。
いま一度、台所を見渡してほしいのです。
ドレッシングは冷蔵庫に何本ありますか。
しょうが焼きのタレ、すき焼きのタレ、○○の素など「合わせ調味料」がゴロゴロしていませんか。
それらは本当にすべて必要でしょうか。
ドレッシングもポン酢も焼肉のタレも、全部手づくりできます。
それほど難しい作業ではありませんし、そもそも手づくりしたほうが圧倒的に安い。
添加物もゼロで済みます。
本物のしょうゆと本物の酢、手づくりのだしとゆずの果汁でつくったポン酢は、それはそれはおいしいものです。
そうやって少し見方を変えれば、本物の食材を使った豊かな食生活を実現するのは決して難しくないはずです。